“炊いたん”とは京都を中心に関西で食べられている料理。今回は、冬が旬の大根と、この時期に栄養を蓄え、味も濃厚な牡蠣を使った炊いたんのレシピをご紹介します。炊いたんは”炊いたもの”という意味を持ち、その名の通りお出汁などで食材を炊く料理。蒸し焼きした大根に、バターで焼いた牡蠣のうまみが染み込んだ、冬の美味しさたっぷりな一品です。
焼き大根と牡蠣の炊いたん
【材料】3~4人分
大根 | ... | 500~600g(約1/2本) |
牡蠣 | ... | 200g |
有塩バター | ... | 15g |
すりおろしにんにく | ... | 小さじ1/2 |
塩 | ... | 少々 |
ブラックペッパー | ... | 少々 |
大根の葉 | ... | 適量 |
◎醤油 | ... | 大さじ1 |
◎酒 | ... | 大さじ1 |
◎みりん | ... | 大さじ1 |
◎塩 | ... | 小さじ1/2 |
◎お湯 | ... | 500ml |
【手順】
- 1.下準備をする。
牡蠣を塩水で洗い、キッチンペーパーで水気をとる。すりおろしにんにく、塩、ブラックペッパーで下味をつける。
大根は皮を剥き2cmほどの厚さに切り、十字に切り込みを入れる。葉は細かく刻む。 - 2.鍋にバターを溶かし、牡蠣を焼く。
鉄器を熱し、バターを溶かして牡蠣を両面焼く。身が縮まない程度にさっと火を通し、鍋から取り出す。 - 3.大根を蒸し焼きにする。
2の鍋に大根を並べ、蓋を閉めて弱火で焼く。10分程焼いたらひっくり返して、もう片面も蓋を閉めて10分程焼く。 - 4.◎をすべて合わせ、鍋に入れて弱火で20~30分程炊く。
◎の材料をすべて合わせる。合わせたものを鍋に入れ、蓋を閉めて弱火で20~30分程炊く。蓋と鍋の隙間から水分が出てきたら、蓋を少しずらして蒸気を逃がす。 - 5.大根に竹串を通し、柔らかくなったら火を止める。
大根に竹串を通して、竹串がすっと通るくらい柔らかくなったら火を止める。
- 6.牡蠣と大根の葉を鍋に入れ、火が通ったら完成。
2の牡蠣と刻んだ大根の葉を鍋に入れ、少し置いておく。火が通ったら完成!
POINT!
※手順2 焼く目安は、牡蠣の身がぷっくりして汁気が出てくるくらい。
※手順3 大根は計20分程蒸し焼きにします。ゆっくり火を入れることで、より食材に味が染みます。
※半日ほど置いておくと味が染みて更に美味しくなります。その場合は別の鍋や容器に移して保存するようにしてください。
今回使用した鉄器
「Palma キャセロール」
Palma キャセロール
Palma キャセロール
世界で活躍するデザイナー:ジャスパー・モリソンによるデザイン。見た目の美しさだけではなく、プロの料理人の意見を参考に実用性も考えられた鉄のキャセロールです。
レシピ監修 美里さんより
今月は、バターで焼いた牡蠣のうまみがたっぷり染みた大根の炊いたんです。
大根は予めじっくり蒸し焼きすることで、味が染みやすくなります。
キャセロールひとつで、焼いて、蒸して、煮ることができるので料理の味が奥深くなるように思います。冬の美味しい食材を温まりながら食べていただきたいです。
レシピ/料理 植山美里
【プロフィール】HP:Misato Ueyama
1990年京都生まれ。料理を通して食と自然がつながることをテーマに人が集まる場作りに従事。京都、徳島を経て、より“心地よく素のまま”でいられる環境を追い求め、自然豊かな岩手の地に。集まった人や食材、空間とのセッションのような料理を目指す。