地元の料理は食べるのも作るのも大好きだという若生さん。ある時ふと、子供の頃から慣れ親しんでいた料理を思い出し「そういえば最近食べていない。教わっていない」と寂しさを感じたそうです。
人生の節目、冠婚葬祭に家族や親戚が集まってみんなで作っていた料理。おばあさんやお母さんに「こうやって作るんだよ」と教わりながら、生まれ育った地域の料理を繋いでいました。そんな当たり前だった素朴な豊かさから、いつの間にか遠いところに。
若生さんにとって、今はOIGENの鉄器が料理の相棒。この相棒は、便利さに偏っている暮らしを自然に近いほうに引き戻してくれるとおっしゃいます。だから、この相棒には、金属のヘラではなく木のヘラを使いたくなるそうです。
鉄器と木のヘラ。この素朴な道具たちとの時間が心地よく、若生さんは「地元の食材や郷土料理っていいなぁ」と思うのです。
教えてくださった方
若生和江さん
やまんば工房代表。江刺の工房から山のご馳走を届けている。春のわらび、夏のきゅうり、秋のミズの実など旬の恵みの漬物は素朴で懐かしい味。岩手の郷土料理を伝承する「食の匠」としてもご活躍。(※やまんば:山を守り、山の恵みを活かすばあちゃんの総称)