周辺のおすすめスポット

【地元】に溶け込みながら、お買物。江刺のふるさと市場

奥州市周辺観光おすすめスポット 江刺のふるさと市場

江刺ふるさと市場
数えてみたら、岩手県奥州市への訪問は、今回で二年の間に二回目となる。どちらも仕事のために来たのですが、その都度、地元の人と知り合い、友達になりました。初めて来たときに、友人から地元で訪れるべき市場があると教えられました。
当時は、台湾の伝統的な市場のような、道路の両脇に出店や屋台が並び、売り子の威勢の良い掛け声が飛び交う様子を想像しており、それを友人に話したのですが、友人いわく、「ここの市場は、他の観光スポットとは、だいぶ違うよ」とのこと。それを聞いてから、私は好奇心をかきたてられました。


二回目の訪問となった11月、以前より聞いていた『江刺ふるさと市場』を案内してくれないかと尋ねると、すぐに車で連れて行ってくれました。

駐車場に着くと、建物の様子からは、私の想像する“市場”には見えず、スーパーマーケットのように見えました。戸惑っている私を見て友人は、「ここで販売する商品のほとんどが、地元の農家がつくったものだ」と教えてくれました。
前夜もしくは当日の朝に、農家の皆さんが収穫した野菜や肉、お惣菜などをパッケージしこの市場へ運ぶと、市場の従業員が商品を棚に並べてくれるのだそうです。商品にはすべて生産者番号が記載され、それを照らし合わせると生産者たちの顔写真に行き当たります。


生産者たちの顔写真がずらりと壁に並んである様子は面白く、消費者に安心感を与えます。

友人は壁の顔写真を指し、笑いながら「もし、ここで買った商品を食べて具合が悪くなったら、誰に医療費を請求すればいいのがわかるよ。」と話してくれました。しかし、日本人のようにプライドを持って農業に携わる人たちが、丁寧に栽培した野菜の数々をみるうちに、そんな事が起こる確率はめったいないからこそ言える冗談なのだと理解する事ができました。


綺麗に並べられた野菜を丁寧に選んでいる女性。


台湾の伝統的な市場のような賑わいはないが、清潔感があり、商品はすべてきれいに並べられている。


たまごにも生産者番号がついている。パッケージも生産者が自らデザインしたものだ。


綺麗で美味しそうな野菜のパッケージは過剰包装でなく、シンプルで、まるで花のように並べられている。


惣菜やパン、調味料まで販売されていて、何でも揃っている。


市場の従業員か生産者かはわからないが、たまごを棚に丁寧に並べていた。

市場のすぐ隣にある「江刺りんご市場」に入ると、その途端、りんごの香りが漂ってきた。友人は「“江刺りんご”は台湾では有名ですか?」と尋ねてきたが、私は「ほとんどの人が知っているのは“青森りんご”ですね」と答えました。
友人は、試食品の入っている箱からひとつを取り出し、「じゃあ、本当の“日本一のりんご”を食べてみないと!」と、それを私に渡しました。渡されたりんごを口に入れた瞬間、芳醇な香りが広がり、一口噛むとシャキッとした歯ごたえ。甘さは控えめで、私が好きな食感でした。
「こちらにはもっと甘いのがあるよ。農家の皆さんが自ら販売しているものだから、カゴの前に必ず試食を置くのは、味に自信があるからなんだ。食べてみて、きっと気に入ってくれるはずだよ」と友人は続けて話しました。


江刺りんごの選別はとても厳しく、5段階に分かれており、そこからさらに硬さ、色合い、甘さで選別される。こちらで販売するりんごは農家の皆さんが作った地元消費用のもので、そこまで厳しく選別はされないが、食感は百点満点だ。


江刺りんごはブランドの総称で、色々な品種がある。一般的に知られているのは、袋をかぶせない栽培で、糖度が高く酸味と甘みが均等のものだ。

破棄処分を少なくする方法は、地元では一般的なやり方だが、市場で特定の時間を過ぎ、消費期限が近い商品を安い値段で販売する。そうすることで食品のロス率を下げている。

今回の見学で、江刺ふるさと市場を好きになりました。市場の目に見える部分だけではなく、その背後にある意味に大いに感心したからです。
生産者は、地元の人々への信頼をこだわり、丁寧に栽培する。販売にあたっても、派手な包装をせず、食材の価値だけを強調する。地元の消費者は、その純粋な価値に対して対価を払います。さらに生産者同士は、自らの商品がもっと売れるように、様々な工夫をこらしているのです。そういった目に見えない競争の結果、最も利益を得られるのは、消費者でした。

私にとって、江刺ふるさと市場は、一見、簡単そうに見える運営方法のように見えました。しかし実は、その中にいくつもの要素が含まれていたのを知りました。
生産者の自然への尊重、仕事の価値の創造、平和な社会づくりと、人と人との信頼への理解などです。これらの要素が連携して、長い間を経て作り上げた結果、こうした市場が成り立っていたのを知りました。これらは一つでも無くなれば、このような市場は成り立たないのです。

奥州市周辺での観光スポットに迷っているなら、日本のふるさとの生活体験が好きなら、、
江刺ふるさと市場へ足を運んでみではいかがでしょうか? 奥州市地元の食材や、有名な江刺りんごを食べてみて下さい。


この記事をシェアする

  • facebook
  • twitter
  • LINE
  • Pinterest

関連記事

南部鉄器オンラインショップ

オンラインショップ

南部鉄器の老舗OIGEN

オンライン通販

ラッピング・熨斗

ラッピング・熨斗

ギフトラッピングいたします

お知らせ

鉄器入門

お手入れ

鉄鍋 / 鉄瓶 / 鉄急須

お手入れ

久仁子のへや

非公式な販売サイト

久仁子のへや

愉しむをたのしむ

及源品質

及源品質

及源品質

及源について

刻印について

刻印について

「OIGEN」「南部盛栄堂」 刻印について

お知らせ

ものづくり/歴史

ものづくり/歴史

ものづくり/歴史

及源について

お問い合わせTOP

お問い合わせTOP

お問い合わせTOP

お問い合わせ