先日、15年程前に販売していた「木柄付上等フライパン」をお使いいただいているK様より”なんとも嬉しい”メールが届きました。K様のご了解を頂きましてご紹介をさせて頂きます!
※現在「木柄付上等フライパン」は販売しておりませんのでご了承ください。
また、販売当時は無塗装の鍋を「上等」と呼んでいましたが、現在「nakedfinish」という名称に変わっております。
及源鋳造 ご担当者様
突然のメールで失礼いたします。
調理器具を探してネットを徘徊していたところ、久しぶりに御社の名前を拝見しましたので、思わずメールを書かせていただきました。
「上等フライパン」との出会いは、もう15年以上も前のことだと思います。
当時の私は東京でサラリーマンをしながら独り暮らしをはじめたところ。
自由にできるキッチンを手に入れて、中華料理をはじめとして料理に夢中になっている頃でした。最初に母が持たせてくれた調理器具では飽き足らず、黒皮鉄板の中華鍋や中華包丁、フランス製のココットやドイツ製の包丁などを手に入れて、毎日料理を楽しんでいました。そうこうしているうちに、きちんとしたフライパンが欲しい、と思い始めました。当時私が使っていたのは、母が持たせてくれた表面加工のフライパン。しかし、凝った料理を作る際には少々役不足だと感じ始めた頃でした。
自分で買うのなら、表面加工ではない、一生もののフライパン。アルミか、ステンレスか、鉄か。いろいろ悩んでネット上を探していたところ「上等フライパン」に行き当たったのです。
当時は、同じ鋳鉄の軽量なフライパンも話題になっていましたが、私が望んでいたのは厚みと重さを活かした蓄熱性能の高さ。そのせいか「上等フライパン」に魅かれたのでした。そして手に入れたのは、今ではラインナップから外れているのでしょうか・・・。木の柄付きの、少し小ぶりな上等フライパンでした。おそらく、2018年の「久仁子のへや」で、及川秀春専務が写真でお持ちになっているものと思います。
シーズニングをして、初めて目玉焼き、チキンソテーやステーキを焼いたときの驚きは、今でも忘れません。それからというもの、今まで持っていた表面加工したフライパンには目もくれず、日々「上等フライパン」で料理する日々が続きました。
10年程前に結婚しましたが、妻はやはりこの「重さ」と「使い始めの予熱」に難色を示しました。今でも、なかなか自分から使おうとはしません。予熱、油返しや、すぐにお湯で洗わなくてはいけないところなど、小さい子供を相手にしなければいけない多忙な母親には、なかなかハードルが高いようです。
しかし、私が休日の朝に「上等フライパン」で焼いたオムレツは「絶品」と言ってくれます。油の染み込んだフライパンで焼いた、いい香りのするふわふわのオムレツ。「まるで洋食屋さんのオムレツのよう」だそうです。
前日に握ったおにぎりを焼きおにぎりにするにも、焦げ付くことなくきれいな焼き目をつけてくれますし、妻の好物のステーキも好みの焼き加減で焼き上げられます。決して私の腕ではなく、フライパンが勝手に美味しくしてくれています。
「上等フライパン」は、当時の薄給のサラリーマンには、決して安い買い物ではありませんでした。しかし、素晴らしい技術のもと、美味しい料理を作ってくれる調理器具を手に入れられたことが幸せでした。そして金額的にも、数年に一度、表面加工のフライパンを買い替えるより、ずっとよかった、と思っています。
いいものを長く使う。一生ものを、手入れをしながら育てていく。15年以上使い込んだ「上等フライパン」は、いい黒光りをするフライパンに育ってくれました。おかげで、私が料理をする際には「あのフライパンで」と妻からリクエストされるほどです。これからも、手入れをしながら使い続けていきたいと思います。
素晴らしい製品を提供していただいた感謝の気持ちをお伝えしたく、メール差し上げました。御社の今後の更なるご発展をお祈り申し上げます。
乱文、失礼いたしました。