料理人に聞く

OIGENが活躍するバルキッチン 『東京オーブン』渡邉真祐社長&長野明シェフ

東京オーブン記事1

ワインと南部鉄器キッチン「東京オーブン」は東京の神田に本店を構えるワインバルです。オープンキッチンのカウンターには所狭しと、“イイ感じ”に黒光りしたOIGENの鉄器が並びます。

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そんな「東京オーブン」とOIGENの出会いは、東日本大震災直後にさかのぼります。やっと工場横の直営店を再開した頃でした。まだまだ一般のお客様も少ない頃。レストランで使いたいと、東京からわざわざ岩手に足を運んでくれたのが、現在「東京オーブン」他数店の飲食店を経営する、株式会社テンプルボーイの代表取締役社長・渡邉真祐さんでした。

あれから9年、2020年春、新型コロナウィルスの影響で、東京の繁華街にある「東京オーブン」も例外ではなく、自粛休業を余儀なくされてしまいました(2020年6月1日から正式に再開)。

岩手のOIGENスタッフが東京に出ると定期的に立ち寄っていた「東京オーブン」。県境をまたぐ移動はもうしばらくお預けです。近い未来にまた、キッチンから届くあっつあつの鉄器料理を食べられる日を楽しみに…。

 

| シェフに教わる!バルめしレシピ

おうちでできる「東京オーブン」バルめしレシピを、特別に教えていただきました!

シェフ直伝の本格レシピなのに、簡単においしくつくれるのも、OIGEN鉄器だから…(と自画自賛)。見た目のSNS映えもはずさない“バルめし”、ぜひお試しください。

INDEX:「東京オーブン」バルめしレシピ
Vol.1 炊きたてバターライスの牛ごはん【クックトップ丸深形20cm】
Vol.2 キャベツのスパイシーステーキ【ピアット20cm】
Vol.3 とろっふわ!鉄鍋スフレ【クックトップココットL】

 

| 震災支援で固まった 新店舗「東京オーブン」構想

OIGENと出会った2011年は、自身の第一号店であるカフェ「PLATFORM DELI+CAFÉ※」を運営している頃でした。(※当時、東京千代田区にあるシェアオフィスビルのちよだプラットフォームスクエア内にあり、現在閉店。)カフェが入っていた施設内では、地域活性化を目的とした地方の食材などを取り扱うフェアやイベントがよく行われていました。あの時もそうでした。来る2011年3月18日に行う予定の「岩手・釜石の桜牡蠣PRイベント」の準備が進む中、3.11を迎えます。

震災から4日。思わぬ連絡が釜石から入りました。電話の主は、現地でイベント準備に携わっていた、漁師であり飲食店を切り盛りする知人。渡邉社長が、前職で移動販売“キッチンカー”を使った屋台村を運営する企業に勤めていたことを思い出し、キッチンカーを手配して欲しいという依頼でした。

「自分たちは料理ができる。キッチンカーがあれば、避難所や事業所を回って料理を届けることができる。」

こうして、渡邊社長は震災ボランティアとして、釜石に幾度となく足を運ぶようになりました。寄付を募り手配したキッチンカー2台からはじまった「釜石キッチンカープロジェクト」は、2019年まで続きました。

東京オーブン記事

震災直後の釜石でのある夜のこと。

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渡邊社長:「お酒を飲みながら、新しいお店をオープンしたいと話したのです。アウトドアが好きだから、ダッジオーブン料理をやってみたいって。そしたら、何回も岩手に来てくれているのだから、岩手の南部鉄器でやってみたら?って言われたのです。

早速ネットで少し調べて2か所立ち寄ることにしました。その一つがOIGENさん。正直…、南部鉄器ってすき焼きとか、木蓋のついたいろりにつるされているような“民芸料理”というイメージがあって。洋食に使えるモダンなのがあるんだと知りました。」

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そこで思い付いたメニューが、「三陸ムール貝の南部鉄器白ワイン蒸し」。飲食業が被災地復興支援や地域活性化のためにできることは、地方の生産者と東京の消費者をつなぐ懸け橋になること。そう考えた渡邉社長の2店舗目、「東京オーブン」の構想は固まりました。

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(上写真)二列目左に立つのが渡邉社長、二列目中央、左から4人目が長野シェフ。

 

|そこに「鉄器」があったから…。料理人がおもしろがって使う道具

渡邊社長の新たな構想に欠かせないのは、地域とテーブルを結ぶ料理人。バルの狭い厨房で、力強くフライパンを持ち上げるのは長野明シェフです。

震災後、被災地をはじめ日本のよいモノを見直す機運が高まる中、OIGENに南部鉄器を使いたいと声をかけてくれる飲食店が増えました。

しかし、他の素材のフライパンや鍋で料理したものを、テーブルに出す前に鉄器に入れ替えて器として出すお店も少なくありませんでした。東京オーブンも最初はそうだったと、長野シェフが教えてくれました。

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長野シェフ: 「最初は器として使っていました。

南部鉄器は器としてもインパクトがあっていいのです。冷蔵庫でキンキンに冷やしてカルパッチョを載せるとか。でも、器だけではもったいないと思って、まず蒸してみましたね。蒸し物したら蓋が重いだけあって、火が早く入るし、出しても冷めない。

実は、ある口コミサイトで、「南部鉄器と謳っているのに南部鉄器で料理をしていない」という指摘を目にしました。

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『野菜の鉄器蒸し』というメニューをやろうと思った時に、野菜を鉄器でグリエ(=グリル)して、線(の焼き目)だけつけて、(別の容器を使って)オーブンで蒸すのはチグハグだなと感じていたので、確かにって思いました。

最初から最後まで、一つの鉄器の中で“エチュベ”…蒸し焼きすることができたら、OIGENさんとしてもうれしいだろうし、俺らも胸張って南部鉄器で作っているって言えるって思いました。

(6年間修業した銀座の老舗フレンチビストロ)オーバカナルでは、火を入れるテクニックはみっちり…というかほっとかれて、見て勉強していたので思考錯誤できたのかな。『考える癖』はついていたかなと思います。(修業時代に身に着けた調理の)段取りは自然と変えていきました。

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OIGENの鉄器っていうのは、料理人にとっておもしろい道具。あそび道具みたいな…。

いわゆるフライパンなら他にもたくさんあります。でも、こう焼いたらこうなるかな?と想像しながら、やってみることがおもしろいフライパンはそうそうない。おもしろがって南部鉄器使っている感じです。」

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長野シェフは調理師免許が取れる高校で食物調理科を卒業。最初の就職先は「おいしい給食」が売りの私立保育園でした。通常、保育園では栄養士が献立を考えるそうですが、この保育園では調理師がおいしさと栄養のバランスを見て、見た目も味もおいしい給食を出していたそうです。

数年勤めて後、「このままでは料理の腕は上がらない。テクニックを身につけたい」と転職を決意。銀座の“本場フランス大衆食堂をそのままに”をコンセプトにしたオーバカナル銀座店の門をたたきました。6年間、栗原大樹シェフの元修行。

ある日「もう6年もやってきて、一通りできるようになったのだから、違う世界も見てみたらいいんじゃない?もうこれ以上教えることはないよ」と、栗原シェフに背中を押され退職。

数年後、株式会社テンプルボーイに料理人として就職が決まり、2013年から「東京オーブン」の厨房を任されています。

「地域の生産者と東京の消費者をつなぐ懸け橋となる」を社是に掲げる渡邉社長の想いが、長野シェフによって厨房の中からお皿の上でもしっかりと具現化されていきました。

 

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2020年、いつもなら人が街に繰り出す心躍る春は、「東京オーブン」にとっても厳しい時でした。まだまだ不安いっぱいの初夏に行われたオンラインインタビューの最後に、

「ここがチャンス。危機があるから、新しいことにチャレンジできる。新型コロナがなければ、既存のレストラン経営の延長線上でしか考えなかった。

(ラーメン)一風堂の河原(成美)さんが言った「変わらないために変わり続ける」という大好きな言葉の通り、変化していくことにわくわくしています。」と渡邊社長が話してくれました。

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たくさんの仲介人を通して食材や道具を取引することがまだまだ主流の時代に、飲食店が生産者やメーカーから直接仕入れるということは、それだけの努力とパッションがないとできないこと。そんなことを思いながら、過去の取材をもとに、5月某日のリモートでのインタビューを合わせて、記事を書き起こしました。

ワインと南部鉄器キッチン「東京オーブン」についてくわしくはこちら≫

聞き手・文:薗部七緒(そのべななお)
2020年6月


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