鉄器はじめ

鉄瓶の使いはじめ

鉄瓶は、使い始め・毎回の使用後・サビが出た場合、その時々に合った正しいお手入れをすれば、基本的には何十年も使い続けられる道具です。 鉄瓶を初めて使用する、使いはじめの「湯垢付け」についてご紹介します。

 

湯垢(ゆあか)とは

鉄瓶で硬水を沸かすと、硬水に含まれるカルシウムやマグネシウムが結晶化し、白い膜となって鉄瓶内部に付着します。これを南部鉄器業界では昔から「湯垢」と呼んでいます。 使い始めに「湯垢」を付けることで、鉄瓶内部に発生するサビを防止します。

 

準備するもの

硬度300mg程度の硬水
鉄瓶の容量の約3倍程度(例:1Lサイズの鉄瓶なら硬水3L程度)をご用意ください。

evian(エビアン)またはVittel(ヴィッテル)がおすすめです。

 

硬水とはカルシウムやマグネシウムが多く含まれる硬度の高い水のことです。

Contrex(コントレックス)等の硬度が非常に高い硬水でも湯垢付けはできますが、普段の水道水での湯沸かしの際に湯垢がポロっと剥がれてしまうケースが多く見られます。
以上の点から、OIGENでは硬度300mg程度の硬水をおすすめしています。

 

 

手順

1.鉄瓶の内部を水で軽くゆすぎます。

この時、鉄瓶の内部はスポンジやたわしでこすらないでください。

 

2. 鉄瓶の8分目まで硬水を入れ、蓋をはずしたまま、20分程沸騰させます。

 

3. 沸騰したお湯を捨て、余熱で内部を乾かします。

※加熱後の鉄瓶本体・湯・蒸気は高温となります。ヤケドには十分ご注意ください。

 

4. 1~3の工程を3回程繰り返します。

その都度新しい硬水を入れます。2回目以降の沸騰したお湯は飲料水としてお使いいただけます。

 

注意点

  • 使い始めの段階で水道水を使用した場合、お住いの地域の水質によっては、サビが点々と発生する場合がございます。
  • 内部に付着した湯垢は触らず、そのままの状態で鉄瓶をご使用ください。
  • 育った湯垢は層になると、かさぶたのようにポロっとはがれることがあります。カルシウムの塊ですので、塊が大きい場合は捨ててください。
  • 浄水器の水は湯垢が育ちにくいため、普段ご使用頂く場合は”水道水”を沸かして頂くことをおすすめします。